「今月の名曲」2000年5月
ウィルヘルム・ペテルソン・ベリエル Wilhelm Peterson-Berger
(1967〜1942)
交響曲第1番 "The Banner"
ペテルソン−ベリエルはスウェーデン人なら誰でも知っている作曲家だそうである。
しかしそもそも、われわれは普通、スウェーデン人の作曲家を3人挙げよと言われると窮する。
スウェーデンの国民楽派と言っても良いと思うし、ワグネリアンであった。
隣国のずっと有名な作曲家グリーグと同じようにドイツで学んでいる。
ピアノ曲や合唱曲の方が、まだしも有名なようである。
彼には5曲の交響曲があるそうだが、寡聞にして、私は交響曲第1番しか知らない。
表題の"Banner"は旗印、いわゆる「バナー」である。
意図はライナー和訳中です。
第1楽章は、快活な前記ロマン派、国民楽派的な楽想を、
後期ロマン派的な分厚いオーケストレーションでお楽しみいただける。
第2楽章はスケルツォだが、ドヴォルザークのような、軽いブルックナーのような、、
メンデルスゾーンの真夏の夜の夢のような。
第3楽章は、緩徐楽章。彼のワグネリアンとしての味が出ている。
第4楽章も、単純明快なフィナーレ。
ワーグナーっぽいところが出てくるのと、オーケストレーションがしっかりしているのに、
あまりグッと来る印象的な旋律が少ない、という点で、
お国は違うが、グラズーノフに通じる感じも。
ロシアっぽくはないですけどね。
折衷主義ということで片付けられてしまうのか。
いずれにせよ、ペテルソン−ベリエル、知っていてもバチはあたらない作曲家である。
残りの4曲の交響曲も是非、聞いてみたい。
試聴
1楽章より 試聴
2楽章より 試聴
3楽章より 試聴
4楽章より
良い音で1楽章より 良い音で2楽章より 良い音で3楽章より 良い音で4楽章より
CPO 999 561-2
Michail Juruwski Cond.
ザールブリュッケン放送交響楽団